「も〜そんなに熱い視線送らなくたって姫先輩の気持ちは、よ〜く分かってますから」
なんて、ニッとはにかんで魅せる彼
「・・・・・・」
全然分かってないじゃない
「・・・はぁ」
ニコニコヘラヘラしてるこの彼は1年生の入谷 一稀【いりや かずき】くん
穂高先輩と良い雰囲気になるといっつも現れるこの人に私は頭を悩ましている
毎度毎度、良くもまぁこんなグットタイミングで現れるなと最近はもはや尊敬の域に達している
「姫先輩、そろそろ着替えないと時間ヤバくないっすか?」
「へ・・・あ、ほんとだ」
腕時計を見るとタイムリミットが迫っていた
てか・・・
「次が体育ってよく分かったね」
「だって、髪結んでるし」
「・・・」
まさか、この短時間で同じことを2回も言われるとは・・・

