「閉まってる!」
正門前
ギリギリ間に合うかと思った
けど
無情にも門はキッチリ時間通りに閉まっていて
「今日も・・・行ってみる?」
この前のあの出来事
丸瀬先生がまた私を忘れてしまったあの出来事
「でも・・あそこは・・・やめとこう。」
どっちみち登れても一人で降りられないし
と
塀を登ることを断念し
向かったのは
卒業式の行われる体育館
の
すぐ裏
そこは、職員の駐車場
道路との間
ここだけ高い塀ではなく金網のフェンスになっている
「知る人ぞ知る・・・だよね?
これなら簡単簡単」
ひとり言いいながら
金網に足をかけ
楽々と登り
フェンスの上まで来て降りる準備
反対側に片足
出した
その時