「丸瀬光ねぇ・・・

どこがいいんだか」



ゆりちゃんの背中を見送り


そんなこと呟き


お弁当の続きにかかる




「何?浅見は行かね~の?」


そんな声――――


お箸をくわえたまま顔を上げれば


「行くわけないじゃん。」



目の前の席


勝手に座って


「ちょ・・ダメだって!」


勝手にゆりちゃんのお弁当の唐揚げ

食べちゃってるやつが居た。



こいつは


「俊太!」


真咲 俊太(まさき しゅんた)



ゆりちゃんがマネージャーしてるサッカー部の部員


同じクラスでも何でもない


けど

何故かこうやってちょくちょくうちのクラスに現れる。




私の勘じゃあ


「そんなにゆりちゃんが好きなんだぁ。」



「ち、ちげーよ!」



俊太の顔


真っ赤


「顔真っ赤だって~、分かりやす~」



私は俊太の顔を指差し

からかい笑った。



けど・・・