「あ……、ごめんなさいっ」 「や、大丈夫。今日できた傷にちょっと触れただけだよ」 ほらこれ、と言って見せてきた手の甲には、大きな擦り傷ができていて、血が微かに滲んでいた。 「コレ……痛そう、どうしたんですか…」 「う〜ん、女の子に、ちょっとね」 「……」 〝女の子にちょっと〟という言葉と、 コテッという効果音が付きそうなくらい可愛らしく首を傾げた姿を見て、 この人は絶対女絡みが激しい人だと、すぐに直感した。