恋 × 練習

「俺、お前がああ言ってくれたから、
振られる覚悟ができた。だから、」



「振られてもそんなに傷付かなかったんだ。」



先輩は、さっきの卒業式前とは
全く違い優しく、どこか悲しげな笑顔で私に言った。



「だから、ありがとう。」



「そして、ずっと俺の彼女で居てくれて。
…俺を好きで居てくれて、ありがとう。」



「こんな、情けない俺でごめんな。」



言葉が出なかった。



私はただひたすら、前へ進む先輩の後ろ姿を、



涙を流しながら、黙って、見送る事しか出来なかった。