「クリスマスパーティーを兼ねた婚約パーティー?」


すっかり寒くなった季節。


その日、仕事から帰ってきた紫月は眠そうな葵に言った。


無理もないもう真夜中の1時を過ぎていた。


年末に向かって紫月は殺人的な忙しさに見舞われていた。


このままじゃ身体を壊しちゃう・・・と毎日葵は心配している。


すでに葵はローズピンクのナイトドレスに同じ色のベルベット素材のガウン、足元はフェイクファーのウサギのようなスリッパを履いていた。


そんな姿で紫月の部屋のソファーにちょこんと座っている。


紫月がその可愛らしさに微笑む。


「クリスマスイブだとみんなは予定が入っていると思うから前日の天皇誕生日にやろうと思っているんだ」