夜の10時頃、紫月は葵の様子を見る為に部屋を出た。



仕事が山積みなのに手につかないのだ。



中へ入ると看護師が慌てて立ち上がった。



「部屋を用意させた。2時間ほど俺が見るから下がっていいよ」



噂に聞く結城 紫月を目の前にして看護師は顔が赤くなる。



「では少し休ませていただきます。何かありましたらおっしゃって下さい。」



看護師は頭を下げると部屋から出て行った。