「恵里香、大丈夫かな?」
一段落して頭も通常運転になったからか、先ほどの会話が思い出された。
「恵里香なら大丈夫だよ!あの子優等生だから、先生に見つかってもすぐ怒られたりはしないはずでしょ?」
玻璃はにこりと笑ってそう言うと窓の外に向き直った。
(だといいんだけど…)
ーー 20分前 ーー
「私…知ってたの。玻璃と優介が、隠れ鬼をしたいって言ってたこと」
真希は目線を落として言った。
「知ってたって…どうして?優介くん言ってないよね?」
「玻璃は?」
玻璃が不思議そうに首を傾げ、優介と顔を見合わせる。
どちらも首振った。
「違うの、たまたま話してるのを聞いちゃっただけ。」
真希は少し慌てて、身体の前で手を振る。
「それで私その後に、あるサイトでうちの高校の都市伝説を見つけたから、少し覗いたの。」
真希がスカートのポケットから携帯を取り出し、少し操作したあとに画面をこちらに向けた。
「そしたら、こう書いてあった」
真希を取り囲むようにして、全員で覗き込む。