高校に上がった時、優香は私に言った。
「私、箏曲部に入ったから。」
ぎこちない笑いだった。
もうダンス部には入らないだろうとは思ってた。
でも、高校なら中学と違ってチア部や比較的緩いジャズ部もあったし違うジャンルで続けるんじゃないかってちょっと思ってた。
地元のスクールはどうしたか知らない。
私は迷ったけど取り敢えずダンス部に入った。
高校になってクラス数が増えて同じ校舎でも顔を合わせることはまず無くなった。
お互いの勇姿を目にすることも年に1度だけ。
新人戦やイベント、1年生だけで出る事も儘にあり私はまた学年の副代表をやった。
中学上がりのメンバーだけじゃなく、新しいメンバーも増えた。
前ほど優香を気にすることは減った。
私は2年に上がると同時に部を辞めた。
練習しない部員に愛想を尽かしていた。
県内でも歴史の長いスタジオを勧められてそちらに通うようになった。
その頃にはダンスで食べてく考えを固め始めていた。
本気で将来を考え始めてからはますますスタジオで過ごす時間が濃くなった。


