部屋の中にシャッター音が短く響く。


眠れていなかった大雅はこの程度の音で起きる事はない。


あたしはアプリを起動させて、紀子と愛の事を思い出していた。


たとえあたしがここで2人の関係を切り離したとしても、本当に仲が良ければまた関係は元通りになることができる。


それはもうわかったことだった。


それなら、なにも遠慮なんてせずに大雅と琉斗の関係を切り取ってしまえばいい。


本当の親友で本当のライバルなら、またすぐに仲良くなるハズだ。


試合が終わるまでの間だけ、切り離せればそれでいい。


あたしはアプリに写真をUPし、そして2人の間に線を引いたのだった……。