人の体を切り取る事ができるというのは、新しい発見にもつながった。


これでアプリの使い方もだんだん理解できてきた。


お弁当の残りを食べ終えた時、大雅が教室へと入って来た。


「大雅、体調は大丈夫?」


あたしは慌てて大雅に駆け寄る。


大雅はまだ顔色が悪く、目は腫れてしまっている状態だ。


「あぁ……今日は早退することにした」


「そっか……」


「……あいつの様子を見てくる」


琉斗のことだ。


「病院に行くの?」


「あぁ」


「それなら、あたしも一緒に行く!」


話を聞いただけで泣き崩れてしまったほどだ、1人で病院になんて行かせられない。


「心……」


大雅は驚いたようにあたしを見つめる。


仮にダメだと言われても、ひくつもりはなかった。


「ありがとう」


大雅は力なくそう言ったのだった。