程よく酔った美樹が、キングサイズのベッドに寝転がって、目を閉じる。
「あたし達さ~。高校生クイズとか出てたら、良いセンいけたと思わない?」
「それは私もそう思ってた。笑。」
「芸能関係と音楽は私でしょ。歴史と文学なら歴女の葉子。千尋は理系女でSFオタク。ほら、守備範囲が異様に広い。」
お酒が回って来ると、美樹は必ずこの話をしだす。無我夢中で走り抜けた高校生活。私達はいつも全力疾走だった。それでもやり残したことはたくさんある。
「なんでこんなにそれぞれ毛色の違った私達が今でも友達なのかしらねぇ。」
「不思議ねぇ。」
ヒロミチくんとは7年。長いと言えば長い。けれど、葉子や亜由美とは12年。美樹とは15年だ。
私達は仲間。あの校舎から始まった日々で、私達が流したのは、健全な汗と涙ばかりじゃなかった。美樹を裏切った男にみんなで嫌がらせをした。映像室の鍵を職員室から盗んで、みんなでこっそり映画を見た。セクハラ教師の車に、3階の窓から石を投げてやった。親に隠れてお酒も飲んだ。
良いことも悪いことも、みんな一緒にやってきた。彼よりずっと古くて深い付き合い。彼にも親にも言えないことも美樹達になら言える。
「あたし達さ~。高校生クイズとか出てたら、良いセンいけたと思わない?」
「それは私もそう思ってた。笑。」
「芸能関係と音楽は私でしょ。歴史と文学なら歴女の葉子。千尋は理系女でSFオタク。ほら、守備範囲が異様に広い。」
お酒が回って来ると、美樹は必ずこの話をしだす。無我夢中で走り抜けた高校生活。私達はいつも全力疾走だった。それでもやり残したことはたくさんある。
「なんでこんなにそれぞれ毛色の違った私達が今でも友達なのかしらねぇ。」
「不思議ねぇ。」
ヒロミチくんとは7年。長いと言えば長い。けれど、葉子や亜由美とは12年。美樹とは15年だ。
私達は仲間。あの校舎から始まった日々で、私達が流したのは、健全な汗と涙ばかりじゃなかった。美樹を裏切った男にみんなで嫌がらせをした。映像室の鍵を職員室から盗んで、みんなでこっそり映画を見た。セクハラ教師の車に、3階の窓から石を投げてやった。親に隠れてお酒も飲んだ。
良いことも悪いことも、みんな一緒にやってきた。彼よりずっと古くて深い付き合い。彼にも親にも言えないことも美樹達になら言える。


