まあ、当たり前だよね。 かっこよくて優しくて運動出来て勉強も出来る。 そんな完璧な人に彼女がいなかったわけない。 「アヤノの話はもういいから」 そう言って遠藤先輩はまたジロリと横目で赤井先輩を睨む。 ……『アヤノ』かぁ。 先輩、わたしのことをよく『お前』って呼ぶけど名前で呼んでくれたことはほとんどない。 元カノさんのことは、ちゃんと名前で呼ぶんだ……。