「……先輩?何してるんですか?」 「洗って返すよ。放課後借りたタオルと一緒に」 ええ!?そんなことしてもらわなくても大丈夫なのに……。 むしろしてほしくない。 これ以上の迷惑をかけたくない。 「……お前、考えてること顔に出るね」 そう言って先輩は笑い出した。 その笑いにつられて、わたしも吹きだしてしまう。 すると先輩はわたしの頭に手を置いて、言った。 「そうやって笑っててよ。腰低くしなくていいから」