[完結]甘やかし王子様が離してくれません。




「……じゃあ、そろそろ出ようか」



そう言って立ち上がると、心ちゃんは小さくうなずいてわたしのあとに続いて立ち上がった。



わたしが唯衣先輩と待ち合わせをしている公園と、心ちゃんが赤井先輩と待ち合わせをしている高校は逆方向の場所にある。



心ちゃんの家を出て、わたしはギュッと心ちゃんに抱き付いた。

心ちゃんが手に持つ薔薇の花束をつぶさないように、気を付けながら。



「ちょっ、ましろ?」


「頑張ってね、心ちゃん。心の底から応援してる」



そう言って体を離すと、心ちゃんは嬉しそうに笑ってうなずいた。



わたしと心ちゃんは反対方向の道へ、ばらばらに進み始めた。