[完結]甘やかし王子様が離してくれません。




「一緒に帰ろうって、言ったじゃん」



わたしを抱きしめる腕にそっと自分の手を添えて、わたしは小さく首を左右に振った。


もう、ダメだから。
これ以上近づいちゃいけないから。



「言われました。『唯衣を手離して』って」



「は……?」



「恋人同士でもないのに、こんなに近い距離にいるのはやっぱりおかしいんです」



言葉と一緒に、涙もボロボロとあふれてくる。

わたしが自分で言ってることは事実だ。