先輩はポツリとそうつぶやき、わたしの手首をつかんだ。 「早く行こう。俺、見世物になるつもりないから」 その、周りの人にも聞こえるように言われた言葉で思い出した。 『親しい人以外には塩対応』 遠藤先輩のことを話してくれた心ちゃんがそう言っていたのを。 ……初めて、それも事実なんだなって感じた。 「……先輩、わたしすごく楽しみにしてたんですよ」 そう明るく言って、わたしは先輩の隣を歩きだした。