「ええ!?そんな、悪いですよ!!」 「いいから。お前の家、どの方向?」 「県立図書館の近くで……」 そう言うと先輩はわたしの背中をポンッと叩いて前に進むようにうながした。 一歩踏み出してから先輩の顔を見ると、先輩は笑っていた。 「俺もそっちの方向だから平気。家に帰るついでだから気にしないで」 有無を言わせぬ口調でそう言われ、わたしはうなずくしかなかった。 わたしと遠藤先輩はふたり並んで歩き始めた。