校門を出てすぐのところにあるカーブミラーの前に差し掛かった時、声をかけられた。 「橘木?」 「あっ、遠藤先輩」 声がした方向を見ると、黒い傘をさした遠藤先輩がいた。 部活終わったのかな。 雨降りだしたから、室内で筋トレとかしてたのかな。 そんな風に思っていると、先輩がわたしの方に傘をさしだした。 「傘、無いんでしょ。家まで送る」