「なんだよ。なくすなよ」
「だって、まずいでしょ。困るじゃん」
「別に困んねーよ」
「じゃ、言うけど。真山が私に何かすることは何でも嬉しい。私、真山のことちょっと本気で好きだったから」
突然の告白に今度は真山が固まった。
「あ…ありが…え?だったってことは…」
「ごめん、もうちょっと待って。そのうち冷めるから!」
「え?大塚…」
「真山、悪いけど鍵閉めお願いね!私、帰る!じゃ!」
悠は日誌と筆記具を抱え、自分の席にある鞄を取って教室を飛び出した。曲がり角で委員会を終えた榊とぶつかり、手で抱えていた日誌と筆記具を落とした。
「ごめん、大丈夫?」
そう言って榊は日誌を拾った。
「榊ごめん!日誌書けてない!書いて出しといて!ごめん、お願い!」
悠はなるべく顔を伏せて、筆記具を拾うとそのまま逃げるように階段を下りて行った。
「え、大塚さん…?!」
榊は状況が分からないまま教室へ戻った。教室では真山が扉向きに固まって立っているのにビビる榊。
「真山くん…?」


