仮に君と恋をしたなら




「山田は…一緒にいるのがもうけっこう長くて、気を許せるし、もともとアイツの人間性が好きでつるんでるから…なんだろ、全部になんのかな…?」

「へ~。そ、そっか」



真山は盛大にノロケ、悠は自分で聞いておきながらへこんだ。



「大塚?」

「あ…ごめん。うん、そうだね。実都は話しやすいし、優しいし、私も好き。だから真山、実都泣かせたりしないでよー?」

「しねーよ。大塚も優しいじゃん。友達思いだよな」



嬉しさと切なさが同時に悠の胸を締め付けた。




「全然、自分のことばっかりだよ」

「そーか?」

「そうだよ、私なんてそんなもんだよ」

「私なんてとか言うなよ。なんか、そういう風に言うの、俺は好きじゃない」



真山のその言葉は悠の胸にグサリと刺さった。



「冗談じゃん。本気で思ってるわけじゃないよ」

「だよな!」



悠は真山が自分のことを諦めたように話すのは好きではないことを知った。今後、真山の前では発言に気を付けようと思った。しかし、真山が好きになったところを自分も磨いて勝負できればと思っていたのが、実都の全部が好きだと真山が答えたことで望みがなくなったように感じられ、悠は自信も喪失してしまっていた。