仮に君と恋をしたなら




廊下に出ると、階段の所で小宮を見つけた。



「あ、小宮。今から委員会だよね」

「うん。山田もでしょ、一緒にいこ」

「うん」



小宮は踊り場で足を止めて私を待ってくれた。



「体調どう?」

「全然平気だ…よ、おわっ?!」

「危なっ…!!」



小宮が待ってくれていたから少し急いてしまい、微熱の影響もあり、階段で最後の二段の所、足元を滑らせてしまった。直ぐに小宮が反応して、抱き止めてくれた為、幸い転げ落ちてたり足を挫いたりすることもなかった。



「大丈夫? ケガは?」

「平気、助かった。ありがと、ごめ…ん!!」



小宮の肩越しに悠と目があった。この状況は誤解される。いや、既に誤解している顔だ。私は咄嗟に小宮から離れた。



「何してるの? 実都に手を出すなんて…!!」

「違うの、悠。これは…私が階段で足を滑らせて…」

「そう…だとしてもこんなの、誤解する。真山だって…」

「ごめん、私が気をつけなきゃいけなかった。本当に助けてもらっただけだから」



悠は渋々納得したような感じだ。私は小宮と距離を取らないとなんて思っていたのに自ら近寄って、挙げ句誤解を生むような事態を招くなんて。つくづく愚かだ。