昴「情報が出てこないんですよ」
蓮「情報が…」
春・柚「出てこない??」
今までそんなことは無かった。…いや、1人、いた。
それはつい最近追い出した元姫のことだ。
そいつも今みたく、情報が所属高校と名前、年齢しか出てこなかった。
普通の人はロックなどされておらず、家族構成や過去にあった出来事なども記載されているが、昴の実力ではこれ以上ロックは解けないかった。
昴「…僕がハッキングできないなんて」
蓮「……昴より上のやつがそいつの情報管理してんのか、自分でしてんのか」
ま、俺にはどっちでもいいがな。
そう言ってまた寝る体勢についた蓮に、これ以上話しかけても意味は無いと思ったのか、みんなは興味をそらしてそれぞれ違うことをする。
蓮「…………………」
そんな中で1人、蓮は考えていた。
新しく入ってくるやつはどんなやつなんだろうか。
俺たちはそいつの正体を暴けるのか。
裏門に車が到着するまでの間、1人寝たふりを続けていた。
《雪火 side end》