そこの御曹司、ちょっと待ちなさい!

「じゃあ、俺と結婚するか?」

「はい?」


ちょっとラーメンでも食べに行くか?みたいな、軽いノリで言われた大輔の言葉。

意味が分からない。 


愛なのかそうじゃないのか。
なぜプロポーズを断ったのか、これからどうしたいのか。

色々なことを考えてみるけど、頭の中がぐちゃぐちゃで、私の話も相当意味不明だったと思うけど、大輔はそれ以上に意味不明だ。


「俺は御曹司じゃないけど、そこそこ給料ももらってるし、苦労はさせない。女は面倒だけど、真由なら結婚してもいいと思ってた。前はお互いに余裕がなくてダメになったけど、今なら大丈夫だと思う。

俺たち、やり直さないか?」

「......本気で言ってるの?」


ずっと愛してた、とか情熱的な言葉やロマンチックなことを言うのでもなく、合理的に話を進めていく大輔。


そこそこイケメンで、まあエリートで、一緒にいても退屈しないだろうし、気心の知れた元カレ。

年収はまだ一千万はないかもしれないけど、けっこうもらっていると思われる。

一度ダメになってるとはいえ、冷静に考えてみると悪くない話。