ブラックドレスに甘い毒牙を隠して…


ブラックドレスを着た私は心からの悲しみを叫び伝え 憂臣に別れを告げ去った。

床には白い薔薇が…

残された教会に憂臣は一人、指輪を拾い上げ見つめる。




「 里桜… 知ってたよ… あの日、倖村さんに泣きすがって血まみれになっていた お前を…
だから、探した…
どんなに笑顔を見たかったか、倖村さんに何度も謝りに行った…
里桜のそばにいるために、倖村さんの分まで償いと同じくらい幸せにしたかったよ…
里桜、ごめん… それでも君を愛してる… 」




憂臣の頬に涙… そして拳の中にはダイヤの指輪が…


憂臣の里桜への深い思いは届かないまま…



それでも…


里桜が綾己の恋人だと知っていても尚、里桜のそばにいた憂臣。



憂臣は里桜を思いながら教会から去った……




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