紗都の双子の姉の紗愛がいた。

「何でここに…」
何で紗愛がいるんだ…?

「紗都のお昼を届けに来た」
俺の触れている手と逆に右手にはお弁当を持っていた。

紗都とその双子の姉の紗愛とは学生の時に出会った。


「それより、紘どうしたの?みぃちゃんに何かあった?」
紗愛もみぃが病気なのは知っている。

「みぃが後10年も生きられないかもって…」
紗愛は察しがついていたのか驚かない。

「そう……。でもだからって紘、自分を責めちゃいけないわ。みぃちゃんが悲しむ…」
「あぁ…。ありがとう…」

紗愛はそれ以上何も言わなかった。


少し落ち着いてから立ち上がった。
「そろそろ行くよ…」
みぃを待たせすぎてるからな。