紘side

「んで、どうしたの?紘」
みぃに先に出てもらい紗都と2人になった。

「みぃが発作出ても大丈夫って言ってたけど絶対我慢してると思う」
少し間を空けて、本題を聞く。

紘は俺が言うのを待っている。
「単刀直入に聞くけどみぃはいつまでもつ?」
本当は聞きたくないけど、聞かなければ…。

「うーん…。正直分からない。心臓の音は聞かせてもらったけど、前より弱まってるのは確かだ。」

やっぱり…。
「もって後10年あるかないか…」
「それも発作がおきない状態で、だ…。…発作が起きたら…」

その次、紗都がなんて言うかわかってしまった。

何でみぃなんだ?
変わってあげられたらどんないいか。

誰にもぶつけられない怒りを無意識のうちに、爪を立てて握りしめていた。

スッと冷たい手が俺の手を包んでいた。
握りしめていた手を緩めゆっくり顔をあげる。

「紗愛…」