「ーーさん。10番の診察室にお入りください」

今は病院に来ている。

朝早くに来たけど、たくさんの人がいた。
今日は人が多いな。

「葵美衣さん。5番の診察室にお入りください」
呼ばれたのでにぃと一緒に診察室に行く。

流石に高校生にもなれば診察室に一人で行けるからいいと言ったんだけど、俺も行くって言って着いてきた。
どうしたんだろう?

にぃが先に診察室のドアを開けてくれた。

「久しぶり、美衣ちゃん」
「そんな経ってないよ。さーくん」

美衣ちゃんと私の名前を呼んだのは、私の担当医の戸沢紗都くん。

本当は先生って呼ばなきゃいけないんだけど、歳もまだ若いしさーくんからそう呼んでと言われた。
さーくんがいいならいいのかな?

「そうだっけ?んで今日は薬が切れたんだよな」

カルテを見ながら話すさーくん。
「うん」