「謝らなくていいから、シュンてしないの」
椎はいつでも優しい。

「うん、ありがとう」
椎は私のことをよくわかってる。
私よりも。

「みーはどう思う?」

「なにが?」
何のこと?
私が昔を思い出している間に何か話してたの?

「転校生のこと!」
あー。
そのことか…。

どう思うって聞かれても…。

「みーにも友達ができるからいいと思って…」

友達か…。
私はいわゆるイケメンと言う椎たちと絡んでるから、まわりは妬みばっかりで友達ができなかった。
いや、作らなかった。

正直今も女友達はいらないけど、徹が言うなら…。
「仲間にしよ」

「じゃ、決まりだな!」
みんな嬉しそう。

「あ、でも陽はいいの?」
「まあ、みーいるし、無理なら必要最低限しか話さなきゃいいから」

陽も成長しているな…。
私も前に進まなきゃ…。

「じゃ、その子連れてくる!」