本当にたっくんの人望厚すぎ!!

まぁ、みんなたっくんに助けられた人ばかりだからね…

たっくん自身は助けたつもりは、ないんだろうけど…

たっくんは、そうゆう人だ…

でも、あたしは…

「紘ちゃん?」

いつの間にか涼が隣に来ていた

『ん?』

思い更けていたから、気づかなかった…

「どうかした?何か考え込んでいたように見えたけど…?」

ホントによく人を見ているなぁ

『なんでもないよ、ただ…』

涼から視線をハズして

「ん?ただ何?」

涼が次の言葉を待っているのは見なくても分かる

『あたしは、みんなに何もしてあげれないのに、ここにいてもいいのかな?って…』

今まではあたしがみんなを守り、助けてきたからこそアイツらと一緒にいた

けど、今のあたしにはみんなに何もしてあげられない

せめて、あたしがケンカが出来て、最強族の元総長であり、殺鬼を潰すことくらい出来るって事をみんなに言えたら楽なのにな…

「紘ちゃんは、何もしなくてもいいんだよ!」

えっ!

突然横から聞こえた声にびっくりしてしまった

『え…何もしなくていいの?』

こんな事言われたの初めてだ…

「俺らは紘ちゃんから見返りなんて求めてないよ。ただ、一緒に居たいだけなんだよ。だから、紘ちゃんはここにいればいいんだよ!ねっ!」

見返りを求めてない…

あたしは、今まで汚い世界で生きてきたから見返りなしではいけないと思っていた

あの人も同じようなことを言ってたのを思い出した

――ただ、一緒にいるだけで損得なんて考えんな。そんなの人間の本能的なもんだろう?何をそんなに考える?――

そうだ、あたしはあいつらと一緒にいたいから一緒に居たんだった…

守るのが当たり前で、助けるのも当然になっていたからこんな簡単なことも忘れてたんだ…

『そっか、ありがと?でも、あたしにも何か出来ることあったら言ってね。』

何もしなくてもいいと言われても、やっぱり何かしたいと思ってしまう

「わかった!何かあったら頼るね!」

これでとりあえずはいいかと思った