調理場に着き、ゆうくん用であろうエプロンを付けさせ、あたしも近くにあったエプロンを手に取ってお借りした

涼にも、エプロンを手渡した

『制服だし、汚れたら大変だから』

そう言えば、納得したような顔になり素直にエプロンを身に付けた

ゆうくんの服の袖を捲り、手を洗い調理を開始した

『じゃあ、まずは下ごしらえね!ボウルに、卵、牛乳、砂糖、バニラエッセンスを入れて混ぜようね。』

ゆうくんに混ぜさせた

「これくらい?」

うん、ちゃんと混ざってるね

『うん、大丈夫!じゃあ、食パンを付けようね』

パレットに食パンを並べさせ、作った卵液をこぼれない様に慎重にかけた

『よし、じゃあ、レンジで少し温めようね!』

レンジのセットをしてスタートを押した

「へぇ、レンジを使うんだ!フライパンで焼くだけじゃなかったんだ!」

涼に驚かれた

『フレンチトースト自体、人それぞれ作り方があると思うけどあたしは、ふっくらさせた方が好きだから』

そう言いながら、いくつかのフルーツを取り出した

「ん?何を作るの?」

涼とゆうくんに不思議そうな顔で見られた

『秘密!』

そういったすぐ後にレンジの音が鳴った

『じゃあ、涼、悪いけどゆうくんと一緒にフライパンにバターを入れて焼いていってくれる?弱火で!』

「了解!ゆうくん、俺と一緒でもいい?」

「うん、作ろう!」

白龍の人ならゆうくんは嫌がらないだろう

『弱火で焼いていってね、パンを入れたらフタをして少し待って。焼き色が付いたかな?と思ったらひっくり返して、またフタして待ってて!』

とりあえず、簡単に指示を出し頼んだ

「了解!」

涼なら、1度言えば理解できるだろう