その灯火が消えるまで




俺はとっさに川に飛び込んで、流れていく結灯をなんとか掴んだ。


結灯はぐったりとして、目を開けない。



結灯を陸にあげて、俺も川から上がる。



「おいっ結灯っ!しっかりしろ!」


ぺちぺちと頬を叩いた。



すると、



「……ん……」


ゆっくりと、結灯の目が開いた。



「結灯!」

「……」

だんだん、結灯の焦点が定まる。


「……た、かや?」

「そうだよ!」


「……まだ生きてる………?て、え?!」


がばーーっ、と起き上がって、キョロキョロする。


「貴也ぁっ!」

驚いた声で俺を見る。