その灯火が消えるまで






俺が転校してきてから1ヶ月くらい。




その日、結灯は3時間目からサボりだった。



帰りの時。

俺は川原を歩いていた。


今日の夕飯は何だろう、なんて思いながら。


橋に足をかけたところで。



「あっれー、貴也ー?」

「え?」



ドンッ!




「いってぇっ!」

「はははー。ごめんごめーん」


俺を後ろからどついてきたのは、結灯だった。


「今帰り?」

「そうだけど……。つかお前、サボってたくせに真面目に授業受けてた俺の前によくも姿を表せるな」

じとーっ、と見ると。



「ほほほ。ごめんあさーせっ!」

結灯は楽しそうに俺の前をくるくる回る。


夕日のオレンジ色で、オレンジ色に見える結灯。




「………なんなんだ一体」

「貴也は期末テスト、がんばってる?」