その灯火が消えるまで


「叶多。私、もう普通の人より、人生楽しいや」

「………は?どうして?」



「叶多と会えたから!」



叶多に会わなかったら、

今、私は勉強だけしてて、心は空っぽだったかもしれない。



毎日話して、笑い会える人がいるのは、

とっても幸せなこと。



そう思ってそう言ったら。




「………あんまり的外れなこと、
言わないでくれる?」



叶多は俯いてそう言って。


「………それは僕の台詞だし」




ぼそっ、と。

小さく、小さく呟いた。