「…………」



思わずじとっと見てしまった。



「よろしくねー、貴也くん!」



もちろん、そいつは結灯。




「はいはい、私もよろしくー貴也くん。
うちのクラス、こんなバカもいるけど」

「瑠衣ちゃん、バカとは私のことよね…」


と、結灯の前の席の女子も結灯を座らせながら手を挙げる。


「俺も俺もっ!俺翼っていうの!
よろしくー!」


今度は結灯の斜め前の席の男子が手を挙げる。


「……よろしく」


すると。


「はいはーい、俺もよろしくー!」

「私もー!」

「朝倉くんよろしくー!」


クラス皆がわいわい言ってくる。


「よろしく……」


「ね、いいクラスでしょ」



長瀬先生は、本当に誇らしそうに言った。