路地の奥で、看板も出していない。
商売っ気のないたたずまいからして、客は自分たちふたりだけだった。
「こちらの店にはよくいらっしゃるんですか?」
うん、と返事がある。
「家の近くにあって、込まないから。重宝してる」
「たしかにそうですね」
とうなずき返す。
打ち解ける、ほどではないけれど、言葉のキャッチボールくらいはできるようになった。
「牧教授とも来たことがあるんですか」
「まぁ、そうだな」
「教授とはときどき会うんですか?」
泉が一瞬視線を落とす。
「ろくでもない用件ばかり持ってくる」
どこか投げやりな語調だ。
「そんな・・・」
尊敬する師をそんなふうに言われたくはない。
商売っ気のないたたずまいからして、客は自分たちふたりだけだった。
「こちらの店にはよくいらっしゃるんですか?」
うん、と返事がある。
「家の近くにあって、込まないから。重宝してる」
「たしかにそうですね」
とうなずき返す。
打ち解ける、ほどではないけれど、言葉のキャッチボールくらいはできるようになった。
「牧教授とも来たことがあるんですか」
「まぁ、そうだな」
「教授とはときどき会うんですか?」
泉が一瞬視線を落とす。
「ろくでもない用件ばかり持ってくる」
どこか投げやりな語調だ。
「そんな・・・」
尊敬する師をそんなふうに言われたくはない。



![he said , she said[完結編]](https://www.no-ichigo.jp/img/book-cover/1737557-thumb.jpg?t=20250401005900)