謎解きソルフェージュ

たまたま近所に住む予備校生、田沼健斗が帰宅途中、走り去る不審な人物とすれ違っている。
黒ずくめの格好に、スキーの目出し帽のようなものをかぶっていたという。場所、時刻からして犯人であることは間違いない。

人相は不明だが、細身で長身の男性、という人物像は四月朔日和也の目撃情報とも合致する。

田沼は、不審者の走る速度、足運びの軽さ、ストライドの幅や筋力のばねから、まだ若い男性だと思うと付け加えた。
彼は高校時代陸上部だった。



四つの犯行の現場付近にある公共施設、ビル、マンション、コンビニ等に設置された監視カメラの映像も、科学班により徹底的に分析された。
だが犯人とおぼしき人物をとらえた映像は見つかっていない。