キミに会うたびふえる好き



「…まぁ。通ってきた道くらい、覚えてるからな」



あんたと違って… と鼻で笑う。


その顔はさらにイケメン。モデル並に整っていた。

…いや、それ以上かも。


でも、初対面なのに感じ悪すぎでしょ!?

そんなイヤミな言い方しなくても…!!


わたしは、何も言い返すことができずただ男の子を睨みつけた。


男の子は、望天の睨みはカンペキに無視し大通り方面であろう向きに歩きはじめる。


望天はそのうしろを黙ってついていく。


わたしの睨みは完ぺきスルーですか?

軽くショックなんですけど。


…ココロの中では悪態をつきながら。



「なぁ、それよりお前の名前は?」


「...は?」


「俺は相模 月都( さがみ つきと )。まぁ、一応よろしく。」



その "一応" っていうの、余分だとおもうんだけど?

いや、確実にいらない。


てかこんな俺様みたいな奴とよろしくしたくないです!



「…望天、です。」



名字は言わず、回答は名前だけ。

…とくに言う必要がなさそうだったし。



「みあ、ね。俺のことは月都でいいから。…みあはなんであんなとこにいたたわけ?」



月都は一緒、チラリと望天を見るがすぐに視線を正面に戻した。

いきなり呼び捨て?…まぁ、いいけど。


男の子…月都は、名字を言わなかったことには何もつっこまなかった。



「和菓子屋に向かってたんです。すごく美味しいって有名で…地図見ながら歩いてたんですが、途中どこかで道をまちがえたみたいです。」



一体、どこでまちがえたのか…


さっきまでいた場所に、建物らしきモノはなかった。周りにもない。


月都はどんどんまっすぐ進んでいく。1度も曲がってはいない。


"ここら辺のことはよく知らない"彼は、たしかにそう言った。


…本当にこのまま進んで大通りにでるの?

望天の頭に不安がよぎる。



「ふーん…あのさ、みあはどこからその和菓子屋に向かったの?」