「行くぞ」



あたしの呼びかけに答えてくれた豊に勢いよく駆け寄ると「危ねぇな」と体を抱きとめてくれる。



そんなことが無性に嬉しい。



そして、あたし達は車へと乗り込んだ。



みんなはバイクに跨りエンジンをかける。



最後の暴走……



最後の……



最後なんだ……



走り出した途端にあたしの瞳には涙が溜まる。