車が家に到着すると、家の周りには特攻服を着たやつらが至る所に溢れかえっている。



暴走前の光景は何度か目にしたことがあるけど、こんなに大勢が集まっているのは初めてだ。



家に入り、ジャージに着替え外へ出ようとした。



「これ着てけ」



そう言って豊に手渡されたのは初めての暴走のときに着たスカジャン。



まだあったんだ。



ずっしりと重いスカジャンに袖を通し、外へと出る。



最後なら少しでもみんなと話しをしておきたくて。