「もちろんそのつもりだよ。豊」



「ならいい」



「俺等が勝って、この戦いは幕を閉じる。あっ、それと一つ」



そう言いながらジュンはあたしへと向かって歩いてくる。



あたしは誰に拘束されてるわけでもないから、走り出し豊達の下へ行けばいいのに、体が言う事を聞かない。



宗に対して怖いと思っていた気持ちとはまったく違う。



言葉では言い表せないほどの威圧感があたしの全身に金縛りをかけているかのように……



「言われた通りに大人しくしてくれて嬉しいよ」



そう言ったジュンは凄い力であたしの腕を掴み豊の前へと引きずり出した。



「そいつに触るな」



「さすがの豊でも女には弱いみたいだね」



「その汚い手を離せって言ってるのが聞こえなねぇのか?」



あたしは豊の顔だけをジッと見つめていた。



あたしなら大丈夫だ。



その想いが伝わるように……