「あたしは豊が好きだ。豊を守るためならあたしは傷つく事も怖くない。それが人を好きになるってことだろ?宗はあたしを好きだと言いながら、自分が一番大切だろ?それは好きって言わねぇんだよ!!」



一歩ずつあたしは宗へと近づいた。



もう逃げない。



「宗。あたしは逃げも隠れもしない。言いたいことがあるなら言えばいい。殴りたいならいくらでも殴れよ!!ただ、あたしが豊を好きだって気持ちは絶対に変わらない」



その時だった……



あたしが宗に向けて啖呵を切ったその時、倉庫のドアが勢いよく開けられ、あたしの瞳には安堵の涙が溜まる。



「そんな大声で愛の告白か。俺の顔見て言って欲しいんだけどな」




「豊……」



肩で息をしながら、倉庫のドアから現れたのは……



あたしの世界を変えてくれた



憎たらしい男だった。