「宗を変えたのはあたしだね。あたしの心に豊がいたのに、宗に甘えたから」



あたしの言葉に宗は悲しそうな顔をする。



「でも、もう許せない。あたしが現況だったとしてもやりすぎだ。あたしが憎いならあたしに直接ぶつかって来いよ。あたしをそんなに取り戻したいなら、豊に直接話をしろよ」



「クスっ。カナは本当に頭が悪いね。自分が痛い目に合ってまでやる事じゃないだろ?どうすれば自分に被害が少なく、思うようになるかを考えないと生きていけないよ」



腐ってる。



「所詮、宗のあたしに対しての気持ちはそれだけってことだよ」



「どういうことだ?!」



怒りを全身で表す宗にもうこれっぽっちの恐怖も感じない。



それは、側にチータがいてくれるからなのかな?



心のどこかでチータが助けてくれるって思ってしまっているのかな?



この時のあたしはそんなこと少しも考えてはいなかったけれど……



この場所に宗と2人きりだったら、あたしはこんなに強気でいられなかったかもしれない。



誰かが側にいてくれるって物凄いパワーになるんだ。



ただ側にいてくれるだけで……