今日から新学期。



あたしは高校2年生となる。



豊は高校3年生。



3学期は萌達に会うのが嫌で殆どの時間を屋上で過ごしていた。



でも、始業式の今日くらいはクラスに行かなきゃいけないなと憂鬱な気分でいたのに……



クラス替え?



それは嬉しい。



萌の怒りや悲しみから逃げちゃいけないんだろうけど、あたしにはあの視線と向き合えるだけの強さはなかった。



罵声を浴びせられるよりも、冷ややかな視線のほうが辛い。



「豊達もあるのか?」



「2、3年はそのまま持ち上がりだ」



「1年だけ?」



「あぁ」



こんな風に喜んじゃいけないってわかっていても、顔が自然と緩んでしまう。