あたしはあの日から、再び豊の家で暮らし始めた。



お互いに気持ちをさらけ出したあの日から……



翔、静香、佐枝子さんは大喜びであたし達の復縁を祝ってくれた。



そのことに、あたしも豊も心からは喜べなかったけど……



心から喜んではいけない気がした。



そして、3学期は殆ど授業もなく春休みとなった。



あたし達は離れていた時間を埋めるように、いつも一緒にいた。



豊はどうかわからないけど、あたしは側にいなければ不安だった。



豊の気持ちが離れていってしまうんじゃないかって。



また、勘違いで別れることになってしまうんじゃないのかって。



不安でたまらなかった。



「お前はクラス替えだろ?」



「そうなのか?」



「そうだ」



窓の外を眺めているあたしに豊が話しかけてくる。