ガヤガヤと五月蝿い音で目覚めると、屋上にはみんなが戻ってきてる。



あたしは何だかそのことにホッとしながら体を起こした。



「カナちん」



体を起こし、ソファーに座りなおすと向かいには心配そうな顔でこちらを見ている翔の姿が……



「おはよ」とあたしが言うと苦笑いをした翔はあたしの隣に腰掛ける。



「カナちん、ごめん」



「何が?」



「聞いたんだ」



そう言ってあたしとは逆側に視線を移した翔の視線の先には、唇の横が青くなっている豊が……



「力ずくで聞いたわけね」



「ごめん」



豊はとてつもなく不機嫌な顔をしてこちらを見ているから、あたしと翔はすぐに鬼のような豊から視線を逸らした。



「ホントにごめん」



「謝るのはあたしにじゃなくて豊にじゃない?」



「いやっ……勝手に聞き出したのもそうだけど、アイツのこと」