宗と一つになったあの日から、あたしと宗の関係はどんどんと近づいていった。



手を繋ぐ事は当たり前で、お互いの存在がお互いの中で自然になっていく……



でも、あたしの心は取り残されたままだった。



やっぱり気にかかることは沢山あって、それを必死で隠す毎日。



宗以外のことは見ないように、宗だけを見ていられるように自分に言い聞かせる。



でも……



どうしても……



たまに思い出してしまう。



考えてしまう。



笑い会ったあの日々を……



豊の手の温もりを……



静香や有田の事を……