あたしは付けっ放しのテレビの前に腰をおろした。



「そんな格好でうろちょろすんな。なんか着てこい」



祐樹の言葉にあたしは自分の姿を確認するとTシャツに短パン。



「なんで?あたし制服着てなかったか?」



祐樹に視線を向けると「ホントに覚えてない」とため息を吐かれる。



覚えてない?



ん?



祐樹はお粥の入った鍋をあたしの前に置き、腰掛けた。



「お前、熱出したんだよ」



「熱?」



「俺が悪いんだけどな」



あたしは昨日のことを思い出す。



「そうだ!!祐樹がいないから……あたし、寒かったのにずっと外で待ってたんだ!!」



「悪い。まず冷めないうちに食え。話はそれからだ」