目を開けるとあたしは布団の上に寝かされていた。



辺りを見回さなくても、そこがどこだかわかる。



散らかったままになっているこの場所はあたしの部屋。



祐樹が帰ってきて運んでくれたんだろう。



口の中が異常にカラカラになっていることに気付いたあたしは起き上がり、居間へと向かった。



「大丈夫か?」



中に入るなり、祐樹が近づいてきてあたしのおでこに手を当てる。



「下がったみたいだな?」



「なんだよ?」



あたしは一歩後ろに下がり、祐樹を見上げた。



「覚えてないのか?」



加えてた煙草をジュッと灰皿に押しつけた祐樹は台所へと向かう。



「なんか食え。今作ってやるから」



「うん」