「勝手に決めんじゃねぇよ」
彼女ったってなにすりゃいいのかわからないし。
それにそんなの鬱陶しいだけだろうが!!
「なーにブツブツ言ってんだ?」
やっと一人で色々と考えることができると思っていたのに、見上げた先には豊がいつものように睨んでいる。
「お前に関係ない」
「気持ち悪いから一人で喋るな」
「てめぇ!!」
やるのか?!こら?!
なんてファイティングポーズをとっているのに豊はそんな気はないらしい。
「帰るぞ」
と、素っ気ない一言を残し背を向ける。
「豊~帰んのか?」
「あぁ」
お前は来なくていいって。
あたしは翔と顔を合わせたくなくて、豊の腕を引っ張った。


